土地購入について 分譲地か既存地か?1
公開日:
:
最終更新日:2018/02/09
コラム
お客様からの多い質問に
新築を購入したり、注文住宅用地を探すときに
これから開発される分譲地か?
既にコミュニテイが形成されている既存の宅地?
どちらが良いのでしょうか?
まず最初は分譲地について良い点や悪い点と思われる事を考えます!
比較的こちらの方が人気がありますね!
良い点と考えられるのは
1、同時に入居するので遠慮する必要が無い
人気の一番の理由はこれじゃないでしょうか?
既にコミュニテイが形成されていると入り難い
遠慮してしまうと言った
よそ者扱いされるイメージがあるのだと思います。
また同世代や似たような家族構成の可能性が高いので
なじみやすいかもしれません。
2、街並が綺麗
新しく開発される分譲地は、道路幅や公園、
ゴミ置き場などが計画されている為
街並みが整然としていて綺麗です。
建築されるお家も同じような形式で色合いも
統一されていることが多いです。
3、価格が解りやすい
分譲地はいわば建て売り
(建築条件付きでも、仕様や価格は決められています)なので
土地、建物の総額が解り安いですね
不動産購入に慣れて無い若い世代には受け入れ
やすいかもしれません。
悪い点として考えられるのは逆に良い点からのリスクにあると思われます。
上で書いたように、同時に入居の為これからコミュニテイが
形成されるためにどの様になるか解らないと言う事です
遠慮する事が嫌な家庭が集まる訳ですから
逆に仲良くする気が無い人や常識が無い人が居ないとは限りません。
駐車のマナーや騒音などのトラブルがあると聞きます。
また子供同士のトラブルも多いと聞きます
大人同士と違い子供が絡むと豹変される方もおられます。
すでに街並みが形成されていると駐車や騒音等な見る事が出来ますし
どの様な人が住んでいるか、ある程度聞きとる事も出来るかもしれません。
2、予想以上の土地等の変化
分譲地の多くは、山や田畑を切り開いたり
埋め立てたりしているケースがあります。
現在では地盤調査や人為的に土地の固め等は行われていますが
短期間で行われていて長い時間掛けて
落ち着いた土地のようには行きません。
何割かの確率で分譲地の地盤沈下や
不同沈下の事故は起こりますので
この点のリスクは考えておく必要はあると思います。
3、建物や工務店が選べない
建築条件付きの場合工務店や仕様価格が決められています。
間取りや仕上げについて柔軟に対応してくれるケースもありますが
価格と工務店が決まっていますので、大きな変更は出来ません
出来たとしても大幅な追加や、その工務店に
不得意な工事をさせるリスクが伴います。
また分譲地だと1件だけ浮いた建物になるかもしれません。
分譲などは合理的に計画されてる為に価格が押さえてると考えるべきです。
過度な期待を掛ける方が違うのかも知れないですね。
以上簡単に書き出しましたが、どの様なお家を購入されるにしても
メリットとデメリットが存在します
分譲が悪いと書いたわけではありません
最近は建物も検査制度や保証制度が進み
最低の機能はクリアしています
また価格的には土地を購入して注文住宅を建てるより
合理的で安く購入できるでしょう!
ただお家購入は大きな買い物です、取り返しがつかない事になりかねません
その場雰囲気にのまれないで購入される事をおすすめします。
また分譲の場合は工務店が選べない事が最大の問題だと思います
分譲業者は建築の知識、特に現場の知識が少なく
興味が無い(何かあれば建築業者の責任と思っている)ケースが多く見られます。
分譲の購入を望んで無くとも価格が手頃、
立地条件が良く購入を考える事があると思います
最近ではそのリスク回避の一つの手段として
ホームインスぺクション(住宅診断)があります
購入時の不安解消の手段として普及し始めてるようです。
執筆者:松田貞次
公認ホームインスぺクター、宅地建物取引士、
公認不動産コンサルテイングマスター、建築士、施工管理技士
として分譲住宅の開発からリフォームまで数百件の現場を経験して
リフォーム業界のセミナーやインスぺクションの
セミナーの講師も勤めています。
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